高校演劇初心者の、芝居作りや基礎練習や、練習時の疑問等に、少し役立つかもしれない技術的な事中心とした小知恵です。すばらしい舞台を見ると感動するとともに、何とかしてあんな舞台にしてみたいとは思うけれど、どうしていいか分からないし、誰も教えてくれない。経験知を共有しようとせずに、自分たちのノウハウとして囲い込んでしまう。そう言うのって、ちょっとなあと思います。高校演劇が教育の場である以上、経験知はできる限り公開して、共有した方がみんな幸せになるし、全体の底上げにもなると思うんですがね。 そういう意味で、できるだけ、いろいろな経験知を拾い集めていきたいと思います。 また、こんな時どうすればよいかと悩んでいる点や、ウチはこんな事やっててこんな小技があるよーという、悩みや、疑問や情報、アドバイスをお知らせいただければ幸いです。みんなで助け合う小技の小部屋にしたいものです。 なお、●高校演劇初心者の扉 ● LINK もご参照ください。 ●疑問、質問、情報はこちらまで。 whitewing20_08@yahoo.co.jp |
●RPG手法による脚本製作について
●おウチでできる個人練習
●練習の場で、こんな時、
どうしたらいい?
●音響さんにとっても便利なフリーソフト&HP
●プロからのアドバイス
●脚本の書き方のツール
お芝居の時、情感を醸し出すためによくBGMを使いますね。でもできあいのCDを流すだけではどうにも演出の要求に応えられない場合があります。同じ音楽でも、これを例えば、オルゴールにできないか、だとか、もっとスローなかんじにできないかだとか、こことこことをきって、これをつないでくれだとか。けっこう無理難題をいわれます。でも、最近は、インターネットから 無料ソフトをダウンロードして それを使えば、けっこういろんな作業ができるようになりました。もうすでに使っているところもあろうかと思いますが、いくつか紹介いたします。パソコンがあれば、いろんなことができますから。以下は、最近管理人が使ったソフトやHPです。 ★★★まずは、色々な音楽を色々なスタイル変換できるHPです★★★ ここは、音楽全般にわたる情報を提供しています。ミュージック・ソフトや童謡・唱歌・アニメ、 クラシックのMIDI,WAV,MP3,3gpのファイルがダウンロードできます。 著作権フリーの伝統的音楽や童謡などさまざまな音楽を、色々なスタイルで編曲できてそれをダウンロードできるHPです。一つの音楽をテーマ音楽として、さまざまなスタイルで使い分ける事ができます。●Link のコーナーにも紹介しましたが、感涙ものです。一度のぞいてみてください。作品・素材集のコーナー など即使えます。たのメニューもいろいろと面白いです。 ●URL http://www.asahi-net.or.jp/~hb9t-ktd/music/musj.html ★★★ 次に、音声にはさまざまなフォーマットがありCDや効果音として使うには、基本的に WAVファイル にしたほうがよろしいので、インターネットで手に入れられる音源のMP3などのファイル形式を WAV形式 に変換する必要があります。以下のソフトは使いやすいと思います。着メロなんかにも使えますよ。 【便利な機能を多数搭載】 ・ 40種類以上のフォーマットを簡単に素早く変換 ・ DVD から音声を抽出し変換 ・ オンラインデータベースから各トラックの情報を入手 ・ 変換前にトラックを試聴 ・ 一度に多数の音声ファイルを一括変換 ・ 複数のファイルフォーマットを一度に変換 ・ 変換時に自動的に音声をノーマライズ ・ 「クイック変換」用に右クリックメニューをカスタム化 ・ 固定または可変ビットレート対応のエンコーダでMP3変換 ・ WAV エンコーダおよび flac コンバータは幅広いサンプルレートに対応 ・ コマンドラインのプラグインを使って音声ファイルの変換と圧縮を自動化 ・ インポートした動画ファイルから音声(avi, mov, mpeg)を抽出 ・ 各フォーマット(mp3、wav、wma、flac および ogg)に応じたタグ情報をキープ ・ プレイリスト(m3u と PLS)をインポートし変換 【Switchはここが違います!】 ・使い方がとても簡単。ファイルを一覧に追加して、変更用フォーマットを設定したら変換ボタンを押すだけです。 ・数多くのフォーマットに対応しているため、どんなファイルでも自在に変換 ・一括変換機能を使って大量のファイルを一度に変換できるので作業時間を大幅短縮 ・変換前に音声を試聴できるので安心して作業ができます ・DVDから音声を抽出してそのままフォーマット変換できるので作業効率がアップ ・動画から音声を抽出できます ・音楽トラックはオンラインのデータベースから曲名などの情報を入手できます 【こんな方にお勧めです】 ・iPodや携帯電話で聴くことができる形式に音楽ファイルを変換 したい方 ・音声ファイルを圧縮してハードドライブの容量を節約 したい方 ・お気に入りの音楽をamrファイルに変換して着メロや着うたを作成 したい方 ・他のソフトでは対応していない音声ファイルを変換 したい方 ・動画ファイルやDVDから話し声や音声などを抽出 したい方 ・お使いの音声編集ソフトが対応していないファイルを開きたい方 。 以上、宣伝文句ですが、単純な目的使用ももちろん簡単。使い慣れたら色々遊べると思います。 【ダウンロード先】http://switch-win-jp.softonic.jp/ より。 ★★★ さて、これで元になるデータができますので、次は、切ったり、貼ったりで、短い効果音をつなげたり、余分鳩時計の音を切ったりとか、演出の都合とか演技の長さに合わせて加工できます。 WAVEファイルの切り抜きやエフェクトの付加などができる音声波形編集ソフト。ステレオまたはモノラル形式のWAVEファイルを読み込んで、レゾナンスやハイパス・ローパスなどのフィルター効果を与えられる。フィルターの強弱を変更するつまみが用意されており、音を再生しながら波形を微調整できる。音声データの一部を選択して部分的に加工することや、音声データの一部を削除して前後の音をつなげる機能もある。また、曲全体の平均ボリュームレベルを検出し、自動的にボリュームレベルを調整することも可能。加工後の波形はWAVEファイルで保存できる。 【ダウンロード先】 窓の杜 http://www.forest.impress.co.jp/library/software/soundengine/ よりダウンロード。 ★★★ 完成したらそれらの音をまとめて音楽CDに書き込めば効果音やBGMが一枚のCDになります。書き込みソフトは、 いろいろありますが、下記のものなど使いやすいと思います。 「Power2Go 9 Essential」は、“Power2Go 9”シリーズの無償版。最上位版である「Power2Go 9 Platinum」の機能を15日間利用できるほか、15日間経過した後は、BDXLを含むBlu-ray DiscやDVD/CDへ各種データを書き込む機能や、音楽CDを作成する機能が継続して利用可能。また、コピーガードがかかっていないBlu-ray Disc/DVD/CDの内容を同じ種類のディスクへコピーする機能も利用できる。そのほか、同梱のデスクトップアクセサリーへファイルをドラッグすることで、手軽にデータの書き込みを行える“ガジェットモード”機能も用意されている。 【ダウンロード先】 窓の杜 http://www.forest.impress.co.jp/library/software/power2go/ x-アプリ(xアプリ/エックス・アプリ)は楽曲や動画、写真、ポッドキャストなどを管理できる、SONY(ソニー)製の統合音楽管理ソフトです。音楽CDからの取り込みや音楽CDの作成、音楽配信サービス「mora」からの楽曲の購入などができます。iTunesに似て高機能ですが、x-アプリはソニー製ウォークマンやメモリースティックへの転送機能を備えている点が特徴です。ソニー製品を使っている人に必須の定番ソフトウェアといえるでしょう。 x-アプリの画面は、青を基調としたすっきりとした見やすいデザインです。ライブラリ(音楽ファイルの管理)、取り込み・サービス(CDからの取り込みや音楽ダウンロードなど)などの各機能は、画面左のリストにまとまっているので、迷わず使えます。ただし音楽や動画再生時には画面の一部に広告が表示されます。目障りな場合は「ミニモード」にすれば、再生/停止/早送り/巻き戻し/音量調整しか表示されないシンプルな画面に変えられます。 x-アプリは、iTunesのようにプレイリストを作成したり、音楽ジャケットなどの情報を自動取得(Gracenote)するなどの管理機能を備えています。また「おまかせチャンネル」機能では、登録した楽曲を解析して「朝のおすすめ」「深夜のおすすめ」など、気分や状況に合うおすすめをしてくれます。曲を選ぶのが面倒なときに試してみると良いでしょう。その他にも、音楽付きのフォトアルバムやビデオ作成機能も備えているなど多機能です。 x-アプリはiTunesやWindows Media Playerなどの音楽ファイルを取り込むこともできます。x-アプリは多機能で便利な反面、起動や楽曲の取り込みなどに時間がかかることがあります。なおx-アプリはウォークマン用ですが、Sony Ericssonのスマートフォン・PSP(ウォークマン含む)に音楽を転送する場合はMedia Go、auケータイに転送する場合はx-アプリ for LISMOが必要です。 x-アプリは以下の形式に対応しています 音楽CDからの取込: 3GP、OMA、WMA、MP3、 WAV ハードディスクからの取込:3GP、MP4、M4A、OMA、AA3、 WMA、MP3、 WAV 、KDR、M4V、AVC、WMV、MPG、JPEG、JPG、JPE、JFIF、GIF、PNG、BMP、DIB、TIF、TIFF、OPML、XML、M3U 良い点 •音楽CDの作成、配信サービス利用が可能 •ウォークマンへの転送機能を備えている •すっきりとした見やすいインターフェース •音楽付きのフォトアルバムを作れる 惜しい点 •起動や楽曲の取り込みなどに時間がかかる 【ダウンロード先】 http://x-apli.softonic.jp/ ★★★ その他 ★★★ あとは、たとえば、不気味な音 とかいうのを作れと言われたときに、作るソフトがあれば完璧ですね。作曲ソフトや加工ソフトですね。 それは、また、次に。今回は、 単純な加工と切り貼り、書き込みを想定しました。これでもけっこういろいろと使えると思います。 |
よく会話ができてない、機械的に台詞言うてるだけやとかキャッチボールができないとか言われます。どういうことでしょうか。 現実の日常会話の中では、そんなこと言われることはまずありませんね。会話で成り立つお芝居の場合、台詞はあくまでも書き言葉で、それをお芝居の空間の中で、役者同士が、演劇の場の言語として、お互いに始めて聴く会話として表現しなければなりません。当然、台詞が入っているので次に相手がどういうことを言うのか分かっているわけですから、実は結構、複雑な作業をしていることになるます。なかなかそこらあたりの感覚は初心者には、頭で分かっていてもつかみにくいものです。以下の文章は、そのことを考えるヒントとして、「フルタルフ文化堂」さんより転載させてもらいました。 三人のお芝居の場面でのアドバイスですが、この三人というのが実は大きな手がかりになると思います。二人と違いお互いの関係が、より複雑に多用になり、台詞言う側も受け取る側もそれぞれ他の二人を意識した言い方受け取り方をしなければならないし、台詞を言わないときも、その関係が明確に分かるように表現しなければなりません。会話するって言うことは台詞を言うことだけでは無いんですね。従って、全体を統合して見た場合、演劇としての会話が成立しているかどうかの判定が、見ている側にとって判別しやすくなります。 役者をチェックする側にとっても、結構アドバイスしやすいし、お互い、会話しているという感覚がつかみやすくなります。 当然、文章だけでは分かりませんので、実際に、ここに書いてあることを一つのヒントとしてやってみたらどうでしょうか。 【フルタルフ文化堂 2013.9.3の記事より】 演劇に関わっていると、「呼吸する」「立つ」「話す」「見る」など、ふだん空気のように行なっている無意識のふるまいが、実は奥の深いものであることに気づく。 勤務校の演劇部の稽古中にこんなことがあった。舞台の上には3人の役者がいて会話する場面。ひとりが、二人を相手に話をする。オイラは立ち稽古中に少し口を出した。「その言葉はふたりに掛けた方がいい」 部員のAさんは、ひとりづつの顔を交互に見てセリフを出した。それがあまりに機械的だったので、思わず苦笑いした。 「いやいや、それではダメ。全然二人にかかってない」 きょとんとしている。どうもピンと来ていないようだ。オイラはAさんに言った。 「「ふたりに掛けろ」と言われて、とりあえずあなたは二人を見るフリをした。それはあくまで「見るフリ」に過ぎない。気持ちが足りない。ほんとうに親しい者同士の会話には「あなたと話していると楽しい」「あなたとの関係をずっと良好に保っていたい」等々、「言外のメッセージ」が含まれている。そうした気持ちがないから、三人の関係がギクシャクして見える。 「あなたの目は「泳いでいる」。まずは一人目の相手をちゃんと見ること、それがあなたが最初にやるべきこと。相手を大切に思う気持ちを保持して、あなたがきちんと見れば、相手も自然にあなたを見る。 「次に、一人目の相手から目線を離してみよう。あなたの関心がどこに向かっているかが気になるから、相手はあなたの目線を追うはずだ。その状態であなたが二人目を見ると、相手も二人目を見る。すると三人の目線が合わさる。これで「三人で話している」状態ができあがる。 「相手を見てから目線を離す、これは会話をコントロールする基本だ。観客を役者に感情移入させるのも、同じような原理である。向かい合っての会話の途中、観客の方に目線を振り出して、観客と目線を交差させれば、観客はその役者に感情移入する。その後、観客から目線を離して、相手役に戻すと、あら不思議、観客はあなたに感情移入して、あなたの視点から相手役を見るのである。 とまあ、Aさんに対してそんな話をひとくさり述べる。「わかりました」とAさんは言う。だが言葉のうえでその理屈は分かっても、Aさんの身体はまったく理解していないことを、オイラは知っている。何度も何度も稽古しないと、その身体運用は身体化されないだろう。Aさんはフツーに不器用なのだ。 フルタは何を得意げに書いているのだと思う人もいるかも知れない。相手の気持ちを自分の側に引き込むというのは、多くの人が日常で当たり前にやっていることである。少し器用な役者なら、何の苦もなくこなすだろう。だが、人がどんなふうに「三人で会話」するのか、真剣に考える機会など、芝居の稽古がなかったら、おそらく一生なかったはずだ。無意識に行なっている身体運用を言語化することは、日常を意識的・自覚的に生きるという姿勢の養成につながる。器用にこなす役者には、そもそもそんなプロセスは必要ない。これは不器用な者の特権であるとオイラは思う。 |